骨伝導ってなに?

骨伝導とは?

音は耳で聴くもの。そう思い込んでいませんか?実は、音を聞けるのは耳だけではなく、「骨」でも音を聴くことができるのです。
普段私たちが耳から聞く音は「気導音」と言って、振動が、空気・中耳・内耳と伝わり内耳にある聴覚神経に届いています。それに対し「骨」から聞く音は「骨伝導音」と言って、頭蓋骨などを伝って内耳の聴覚神経に直接振動が届きます。
この骨伝導の身近でわかりやすい例は、「自分の声」でしょう。私たちが自分の声の録音を聞くと違和感を感じるのは、この二種類の音の伝わり方のせいだと言われています。普段自分が声を発する時は声帯から頭蓋骨を伝って直接聴覚神経に振動が届くため、気導音と骨伝導音が混ざった状態で自分の声が聞こえるのです。しかし録音は純粋な気導音のみを拾うので、普段自分が思っている自分の声と、録音の声は違うように聞こえます。

骨伝導技術の活用

この骨伝導ですが、様々な利用方法があります。
例えば15年ほど前に発売された骨伝導を利用した携帯電話は、周囲の音がうるさくても聞き取れる携帯電話でした。耳を塞ぎ気導音を遮ることで、骨伝導音のみが聞き取れるようになり、携帯からの音がしっかりと骨を伝って「聞こえる」のです。
当時、「骨で聞く携帯」の発売は、世間を驚かせました。(IT media)
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0401/15/news039.html
最近では骨伝導を用いたイヤホンなども発売されています。
イヤホンといえば耳を完全に塞ぐことで音質を上げるカナル型イヤホンが流行っていますが、その一方で歩行中・運転中の不注意や若年層の聴力低下が問題になっています。
こうした課題を受けて周囲の音も聞こえるイヤホンを各社が開発・研究しています。骨伝導のイヤホンならば耳を塞がないので、周囲の環境音にも気を配れます。
また、骨伝導は聴覚に障害を持つ人の聴力補助にも応用できます。気導音の聞こえる仕組みと骨伝導の聞こえる仕組みは異なるので、聴覚に障害を持つ人でも頭蓋骨を通して振動を感じることで音が聞こえる場合があります。晩年聴力を失ったベートーベンは、指揮棒を口にくわえてピアノに押し付けることによりピアノの振動を感じ取り、骨伝導で音を聴きながら作曲したそうです。
まだ広くは浸透していない骨伝導製品ですが、そのポテンシャルは計り知れません。

骨伝導で、“解放せよ”

想像してみてください。
自転車の運転中も安全に音楽を聴いていられます(耳を塞ぐイヤホンをつけながらの運転は危険運転につながります)。知らない土地でのツーリングで、スマホのナビが使えます。海岸で波の音を聞きながら、好きな音楽と一緒にジョギングだって楽しめる。
従来のイヤホンと違って耳を塞がないから安全性を保てます。骨伝導の技術が変えるのは音楽の聴き方だけではなく、あなたのライフスタイルです。
世界を耳から“解放せよ”。
さあ、全身で音を感じましょう。

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オーディオグラスは、アイシティ5店舗にて販売しています。